エッセイ

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流血の8月

7月が終わろうとする頃かな、背中に違和感があった。 背骨より1、2センチ左にずれた、ほぼ真ん中で、かろうじて手は届く。 もちろん自分では見えないが、どうも腫れているようだ。軽い痛みがある。 しばらく放置していたが、8月半ばに採血の予定があっ...
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珍しいような

新学期が始まったばかりなので、それらしい話を書いてみたい。 孫は今年、小学4年生になった。始業式を終えて帰宅し、私の顔を見たとたん、「また3組」と言う。「それに先生も小林先生」とつけ足した。 私は一瞬誤解して、持ち上がりかと思ったが、そうで...
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備える

8月に『コワい』という題名で1本書いている。 お笑い芸人のシークエンスはやとものことを書いた。彼は霊が視える人である。こう書くとすこぶるいかがわしく思えるが、彼は至って真面目に見える。私は普通に信用している。 彼自身、自分はたまたま霊が視え...
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椅子

アフリカのサバンナを想像してみる。 メスライオンは腹ばいになり身を低くしている。狩りのために潜んでいるのだ。尋常でない緊張に包まれている。対象にはなりたくないものだ。 オスライオンはすこし離れたところで、だるそうに腹ばいになっている。しかし...
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こころに盾を

隆が高校のときした話は、『禅の視点』というホームページに掲載されていた。 私は知らなかったが、有名な話のようだ。次にざっくり引用してみる。――曹洞宗の学僧として知られる明治の禅僧・原坦山(はらたんざん)が、まだ若かった頃、修行仲間と2人で各...
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さよなら10円玉

昼間は駄菓子屋の店番をしている。客のほとんどは小学生である。保育所も近くにあるので、母親に連れられて幼児も訪れる。嬉しそうに菓子を選んでいる。幼くても買い物は楽しいようだ。 ウチには高額商品は置いていない。ひとつ10円から高くても120円く...
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夏の終

15日を過ぎると今年の夏ももう終わりだ。9月は暑いし、へたをすれば10月でも暑い年はあるが、10月がいくら暑くても、まだ夏が続いているとは誰も思わない。 本当に夏らしいのは、夏を強く意識するのは8月である。 それでも15日を過ぎたら終了だ。...
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戦争を知らない子どもたちのひとりでした

Kからラインでメッセージがとどく。「先週末、カミさんと甥っ子がいる鹿児島に行ってきた。行きたかった知覧へ。色々考えさせられたわ」 意外だった。 知覧という地名を見て、そのうえ行きたかったとある。考えさせられたで終わるのは、神風特攻隊の史跡を...
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知らないうちに取ってくれ

タバコを止めて8年になる。初孫の誕生がきっかけになった。もともと尻からケムリを出すほど好きだったわけではないので、苦しむことなくすんなり止められた。大学生のときに吸い始めたから40年近く吸っていたが、酒はもっと早くから飲んでいた。 小学校高...
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独り

肝の小さい、根性のまったくない男である。 危険のあるような場所には近づかないし、恐ろしいものがいるかもしれない所には、決して足を踏み入れない。虫、動物、怖い人、オバケ幽霊、みんな会いたくない。 ただ家にいるだけで私は、充分満ち足りている。 ...